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自分が不貞関係を持ってしまい、相手の配偶者や自分の配偶者からいつ請求が来るかと怯える日々——渋谷・神宮前の当事務所にも、「まだ請求は来ていないが、どう備えればよいか」「配偶者に知られてしまった」というご相談をいただくこともあります。
不安の大きさに反して、対応策は意外と具体的です。請求される前にできる準備があり、請求された後も減額や条件交渉の余地は十分にあります。早い段階で正しい手を打てば、慰謝料額・離婚条件・社会的影響のいずれも大きく変わります。一人で抱え込まず、まずは状況整理から始めましょう。



配偶者のある人と性的関係を持つことは、他方配偶者の婚姻共同生活の平穏を害する不法行為(民法709条)として、慰謝料請求の対象になります。請求されるのは、不貞関係を持った双方(配偶者と不貞相手)で、連帯して損害賠償責任を負います。
おおよその目安は次のとおりです。
離婚に至ったケース
200万〜300万円程度
離婚には至らないが別居となったケース
100万〜200万円程度
夫婦関係が継続したケース
50万〜150万円程度

金額を動かす主な要素は、不貞行為の期間・頻度、婚姻期間、子の有無、夫婦関係への影響の大きさ、故意性(既婚と知っていたか)などです。相手側が「500万円」「1,000万円」と請求してきても、必ずしもその金額が法的に妥当とは限りません。
不貞慰謝料の請求権は、損害および加害者を知ったときから3年、不法行為のときから20年で時効になります。相手配偶者が不貞を知ってから3年近く経過している場合、時効の主張が有効なこともあります。
自分が慰謝料を全額支払った場合、もう一方の不貞当事者(配偶者側)に求償権(負担分を請求する権利)を行使できます。ただし、示談書に「求償権を放棄する」と書かれていると行使できなくなります。示談書の条項は金額と同じくらい重要です。

関係を完全に断ち切る
まず何よりも、不貞関係を即座に終了させることが出発点です。継続している限り、発覚時の慰謝料は大幅に上がります。関係終了の時期・方法を明確にしておくと、後の交渉で「〇月〇日に関係を終了した」と主張できます。

記録の保管と整理
削除したい気持ちになりますが、削除は証拠隠滅として扱われるリスクがあります。一方で、そのまま配偶者に見られると状況が悪化します。弁護士に預ける形で管理するのが実務的です。

請求が来た場合の想定シナリオを用意
「内容証明が届いた」「相手配偶者が直接連絡してきた」「自分の配偶者に発覚した」——どのパターンでも、まず弁護士に連絡するというルールを決めておくだけで、その場の感情的対応を防げます。
相手側弁護士からの請求書には、相場を大きく超える金額(500万〜1,000万円)が書かれていることも珍しくありません。これは交渉の出発点として高めに設定しているケースが多く、事実関係を整理して反論することで、相場レンジまで下げられることがほとんどです。
減額交渉の主なポイントは、関係期間の短さ、婚姻関係がすでに破綻していたこと、既婚と知らなかった(故意過失の軽減)、こちらの資力の限界などです。
一括で支払えない場合、分割払いを提案できます。月3〜10万円程度の分割で、36〜60か月にわたって支払う示談も一般的です。誠意ある対応と受け止められ、金額自体の減額につながることもあります。
示談書には、金額以外にも重要な条項があります。

守秘条項
示談内容を第三者(勤務先、親族、SNS等)に開示しない
接触禁止条項
相手配偶者と今後一切接触しない
口外禁止条項
不貞の事実を第三者に口外しない
求償権放棄の要否
自分の配偶者との関係で重要
これらを整理しないまま金額だけ合意すると、後から情報が拡散するリスクが残ります。
示談できない場合、相手側は訴訟を起こすことがあります。訴訟では不貞の立証は請求側の責任ですが、LINEやメール、ホテルの利用記録などで立証されやすくなっています。訴訟になっても示談の余地は残っており、判決前に和解で解決するケースが多数です。
不貞の事実が自分の配偶者に発覚した場合、配偶者から離婚・慰謝料を請求される可能性があります。こちらは有責配偶者となるため、原則として離婚を拒むことはできません(拒む場合も、有責配偶者からの離婚請求制限と逆の立場になります)。
離婚条件(財産分与、親権、養育費、慰謝料)を一体で交渉することで、合計負担を抑える余地があります。相手配偶者からの慰謝料と、自分の配偶者からの慰謝料は二重取りにならないため、全体設計が大切です。

配偶者が離婚を望まず、関係修復を希望する場合、誓約書の作成、生活費の管理方法、カウンセリング同席などを通じて信頼再構築を図るケースもあります。法的には慰謝料を支払い、夫婦関係は継続するという選択肢です。

内容証明を放置すると、相手側は宣言どおり訴訟を起こします。訴訟で答弁書を出さず期日に欠席すると、請求額全額で敗訴判決が出てしまう可能性があります。高額請求がそのまま確定するのは、最も避けたい結末です。
相手側弁護士や相手配偶者と直接交渉して、その場の空気で示談書にサインしてしまうと、相場の数倍の金額で合意してしまうケースがあります。示談書は原則撤回できないため、サインする前に必ず弁護士に見せるのが鉄則です。
示談書に守秘条項がないまま金額だけ決めると、相手配偶者から勤務先や親族に不貞の事実が伝えられる可能性があります。解雇や社内懲戒、家族関係の悪化に発展するケースもあり、守秘条項の有無は金額以上に重要な場合があります。
渋谷・神宮前の当事務所の初回無料相談(30分)は、次のように進みます。
不貞関係の開始・終了時期、頻度の概要
相手配偶者からの連絡・請求書の有無
自分の配偶者の認知状況
自分の収入・資産の概要
相手側の家族構成
子の有無、婚姻期間

手元に資料がなくても相談可能です。状況を口頭で伺うところから始めます。

事案の整理
不貞の事実関係、発覚状況、現在の関係を確認します

請求額の見立て
事案から想定される慰謝料レンジを試算します

取るべきアクション
請求前なら関係整理、請求後なら返信方針を整理します

自分の配偶者との関係
離婚を伴う場合の一体交渉の設計を検討します

「まだ請求は来ていないが、万一に備えたい」という段階のご相談が、最も選択肢が多い状態です。迷ったら、早めにご連絡ください。
不貞をしてしまった側のご相談は、ご来所時点で強い自責の念と不安を抱えていらっしゃることがほとんどです。法律事務所は、責めに来る場所ではなく、これからどうすれば被害を最小化し、生活を立て直せるかを一緒に考える場所です。
渋谷・神宮前の当事務所では、請求前・請求後のいずれの段階でも、ご依頼者様が事実に向き合いながら冷静に次の一歩を踏み出せるよう、伴走する姿勢で相談をお受けしています。周囲に相談できない分、どうぞ専門家にお話しにきてください。相談内容は、すべて守秘義務の下で厳格に管理されます。
