DVやモラハラを受けている
— 渋谷の弁護士が解説

DVやモラハラを受けている状況の方へ弁護士がお伝えしたいこと

身体的な暴力だけでなく、言葉による支配、経済的な締め付け、子どもを使った圧力など、配偶者からの被害は多様な形で起こります。渋谷・神宮前の当事務所にも、「怪我の写真はないけれど、もう耐えられない」「暴言が続いていて家にいるのがつらい」というご相談をいただくこともあります。

DVやモラハラのご相談で最も大切なのは、まず安全を確保することです。

離婚や慰謝料の話は、安全が確保された後で落ち着いて考えることができます。焦って一気に進めるのではなく、今日できる小さな一歩から整理していきましょう。

まず押さえる結論

今日・明日にやるべきこと

  • 身の安全を最優先にする
    暴力が迫っている場合は110番通報、緊急避難先の確保を
  • 怪我があれば医療機関を受診し、診断書を取得する
    軽い痣でも記録として大きな意味があります
  • 受けた言動を日時とともにメモに残す
    スマートフォンのメモで十分。日付・場所・内容・目撃者
  • 配偶者暴力相談支援センター、警察の生活安全課に相談する
    匿名相談可能、24時間対応もあり
  • 重要書類のコピーを安全な場所に置く
    戸籍、保険証、通帳、身分証のコピー、現金
  • 今週中に弁護士の無料相談を予約する
    法的手続きと行政支援は並行して動かせます

やってはいけないこと

  • 感情的なやり取りを家庭内で続ける
    録音・録画されて逆に加害者扱いされるリスクがあります
  • 子どもを置いて一人で家を出る
    子の連れ去りとされ、親権判断で不利になる可能性があります
  • 相手に「もう限界、出ていく」と事前に宣言する
    暴力の激化、財産持ち出しの引き金になります
  • SNSや知人経由で相手を批判する
    名誉毀損の反訴、証拠隠滅のきっかけになります
  • 一人で決めて離婚届を書く/書かされる
    脅迫下での離婚届は後で争えますが、時間と労力がかかります

まずは安全と記録、そして相談窓口につながることが先です。法的手続きはその次で間に合います。

DV・モラハラとは何か

法律上の位置づけ

DV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)は、身体的暴力だけでなく、精神的・経済的・性的な暴力も保護の対象にしています。「手は出されていないからDVではない」という誤解は、実務上はっきり否定されています。

また、民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」には、モラハラによる関係破綻も含まれ得ます。裁判で離婚が認められる可能性がある、ということです。

典型的な行為類型

身体的DV

殴る、蹴る、突き飛ばす、物を投げつける

精神的DV(モラハラ)

人格否定、長時間の叱責、無視、過度な干渉、脅迫

経済的DV

生活費を渡さない、外で働かせない、預金を取り上げる

性的DV

望まない行為の強要

子どもを使った支配

子の前での罵倒、面会交流を利用した揺さぶり

いずれも「一度きりではなく継続している」ことが、離婚事由や慰謝料請求の根拠として重要です。

証拠になり得るもの

「証拠がないから相談できない」と思われる方が多いのですが、実際には以下のようなものが証拠になります。

怪我の写真

日付が分かる形で保存

医師の診断書、カルテ、通院記録

暴言の録音、LINE・
メールのスクリーンショット

日記、メモ

継続的な記録は信用性が高い

警察への通報記録

生活安全課に相談するだけでも記録が残ります

近隣住民や家族による目撃証言

完璧な証拠を揃える必要はありません。
手元にあるものを整理し、足りない部分をこれから補強する、という発想で十分です。

活用できる制度

保護命令(DV防止法)

裁判所が加害者に対して発する命令です。主に次の5種類があります。

接近禁止命令

被害者への接近を6か月間禁止

退去命令

共に暮らす住居からの退去を2か月間命令

電話等禁止命令

電話・メール・SNSでの連絡を禁止

子への接近禁止命令

知子どもへの接近を禁止

親族等への接近禁止命令

親族等への接近を禁止

身体的暴力や脅迫が要件となり、2024年4月の改正で精神的DVも一部対象になりました。
違反すると刑事罰(1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)があります。

支援措置(住民票・戸籍の閲覧制限)

市区町村の窓口で申請することで、住民票や戸籍の附票を加害者が閲覧できなくする制度です。別居先の住所が知られたくない場合に活用します。弁護士に相談する前でも、単独で申請可能です。

「認めます」「払います」「ごめんなさい」といった返答を文書・メール・口頭で行うと、後から撤回することが非常に困難になります。自認による支払合意が成立したと判断されるリスクがあるためです。弁護士に相談する前の段階では、相手方への回答は控えてください。

シェルター・一時保護

配偶者暴力相談支援センターや民間シェルターで、緊急の避難先を確保できます。住所は加害者に知られません。渋谷区内にも婦人相談員が配置されています。

法テラスの支援

経済的に余裕がない場合、法テラスによる弁護士費用の立替制度を利用できます。DV被害者向けの特別枠があり、初回相談も無料です。

離婚や慰謝料の見通し

離婚原因としてのDV・モラハラ

DVやモラハラは、民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当し得ます。実務では、身体的暴力は比較的早く認められやすく、モラハラは継続性・悪質性を示す記録の量で判断される傾向があります。

慰謝料の相場

DV・モラハラを理由とした離婚慰謝料は、100万〜300万円程度が中心的な金額です。行為の悪質性、期間、怪我の程度、精神疾患の発症の有無、婚姻期間の長さ、子の有無などで大きく動きます。

親権への影響

DVがある場合、加害者が親権を取ることは実務上難しい傾向にあります。また、子どもへの面会交流についても、間接交流(手紙や写真のやり取り)に制限されたり、第三者機関を介した交流に限定されたりすることがあります。

婚姻費用の確保

別居後は、収入の多い方が少ない方に婚姻費用を支払う義務があります。
別居前にお金を持ち出されていた場合でも、婚姻費用分担調停を申し立てることで毎月の生活費を確保できます。

弁護士に無料相談するとどうなるか

渋谷・神宮前の当事務所の初回無料相談(30分)は、次のように進みます。

事前準備(無理のない範囲で)

手元にある資料のうち、持ち出せるもの

診断書、メモ、録音データの要旨など

結婚・同居・暴言や暴力の開始時期のメモ

子どもの年齢と現在の生活状況

資料が何もなくても相談は可能です。口頭でお話を伺うところから始めます。

相談当日の流れ

状況の聞き取り

安全が確保されているか、緊急性のあるサインがないかを最初に確認します

短期の安全計画

避難の要否、保護命令の可能性、支援措置の活用を整理します

中長期の法的方針

離婚手続き、慰謝料、親権、婚姻費用の見通しをざっくりお伝えします

次の一歩の決定

今日・今週・今月にやるべきことをリストでお渡しします

相談後に得られるもの

  • 自分の状況が法的にどう位置づけられるかの理解
  • 保護命令・支援措置・シェルターの活用可否
  • 離婚と慰謝料の大まかな見通しと期間感
  • 依頼する場合の費用見積もり
    着手金22万円〜、分割相談可
  • ご自身で進める場合の注意点

初回相談で依頼を決める必要はありません。「まず話を聞きたいだけ」「一度整理したい」という段階で構いません。秘密は厳守し、ご相談内容が配偶者に伝わることはありません。

渋谷・神宮前の弁護士からのメッセージ

まずは、気軽にご相談ください

DVやモラハラの被害は、外から見えにくく、ご本人も「自分が悪いのかもしれない」と思い込まされていることが少なくありません。渋谷・神宮前の当事務所にいらっしゃる方の多くも、最初は「こんなことで相談していいのでしょうか」と控えめにお話を始められます。

相談していいのです。そして、相談しないでいることで、状況はあまり変わらないどころか、悪化していくことの方が多いというのが、日々のご相談を通じて実感していることです。

渋谷・神宮前の当事務所は、明治通り沿い、渋谷駅から徒歩約8分、明治神宮前駅から徒歩約5分の場所にあります。相談室は個室で、声が外に漏れない構造です。緊急性のある方は、電話で一度状況をお話しいただければ、当日〜翌日の相談枠も調整します。一人で抱え込まず、まずはお声がけください。

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