COLUMN

短期間(3カ月)で協議離婚が成立した事例

2023年7月18日

ご相談の概要

1.20代男性の方からの離婚のご相談がありました。この方が離婚を考えるに至った理由は、

  • ①些細なミスをしただけで相手方(妻)が不機嫌になり執拗に責め立てられることが多かったこと
  • ②共働きにもかかわらず家事・食事をすべて自分が担当させられていたこと
  • ③相手方(妻)からは自分の意見を否定され続け、常に精神的に従属する立場を強いられていたこと

などの事情からでした。

2.ご相談者様は、夫婦喧嘩の際、相手方(妻)からスマートフォンを投げつけられ、顔面を負傷したことがきっかけとなり、自宅を飛び出し、その後、別居に至りました。

3.その後、ご相談者様は自身で相手方(妻)と離婚交渉をしましたが、自身では上手くいかず、弊所へ相談するに至りました。

4.相談前の時点において、相手方(妻)からは、

  • ①離婚は拒否する
  • ②離婚するのであれば慰謝料500万円を払え

と言われている状況下でした。

解決の内容

1.ご相談者様のご要望は、

  • ①可能な限り早期の解決を図りたい
  • ②慰謝料500万円は支払いたくない

というものでした。

2.そこで、弊所の弁護士がご相談者様の代理人に就任し、早期解決を目指して離婚交渉を開始しました。

3.離婚交渉では、弁護士作成の書面を相手方(妻)にご送付致しました。当該書面では、

  • ①ご相談者様が離婚を考えるに至った理由を詳述したうえで、ご相談者様としては婚姻継続の意思が無く、もはや夫婦関係をやり直す意思を完全に喪失していることを伝えつつ、
  • ②仮に協議離婚が不成立となった場合には、離婚調停や離婚訴訟を検討せざるを得ず、その場合には双方ともに時間的・労務的な負担や、金銭的負担(弁護士費用を含む)などが過大となるおそれがあり、お互いにとっても早期の協議離婚が望ましいこと
  • ③仮に協議離婚が不成立となった場合にはこちら側から離婚慰謝料の請求なども検討せざるを得ないこと
  • ④慰謝料500万円の請求は法的には認め難いこと

などを詳細に記述致しました。すなわち、弁護士作成の書面において、

  • ①ご相談者様が婚姻継続の意思を完全に喪失していること
  • ②早期の協議離婚が双方にとってメリットがあること
  • ③相手方(妻)の500万円の慰謝料請求には理由がないこと

を説得的に記述致しました。

4.交渉の結果、最終的には、ご相談者様から相手方(妻)に対して、

  • ①財産分与として150万円を支払うこと
  • ②離婚の解決金として80万円程度を支払う

という内容で協議離婚が成立しました。

ご依頼から3カ月程度という早期の解決を実現することができました。

良い解決を実現できたポイント

良い解決となったポイントは、弁護士名義の詳細な書面を作成したことにあると考えています。
すなわち、弁護士作成の書面によって、

  • ①ご相談者様の強固な離婚意思を明確かつ説得的に伝えることにより、相手方(妻)の離婚を拒否する意向を喪失させたこと
  • ②相手方(妻)の500万円の慰謝料請求には理由がないことを明確に伝えることにより、相手方(妻)に当該請求を放棄させたこと
  • ③早期の離婚のメリットを明確に伝えたこと

が早期解決に大きく寄与したと考えています。